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上質な競馬の楽しみ方。馬主だけが得られるメリットとは?

投稿日:2019年7月4日 更新日:

草原と馬の画像

多くの競馬ファンが憧れる「馬主」には、馬券を買ってレースを見るのとは一味違った競馬の楽しみ方があります。
レースの結果と馬券を比べて一喜一憂するだけでなく、自分で悩んで決めた愛馬の成長を支えながらレースを見守っていくことには、お金には代えがたい大きな喜びがあるのです。

この記事では初めに、馬主になることで得られるメリットについて大きく5つに分けてご紹介します。加えてJRA(中央競馬)、地方競馬にそれぞれ登録するにあたって知っておくべきポイントについても提示し、「馬主」だからこそ味わえる競馬の楽しさについてお伝えしていきます。

馬主にしか味わえない!代表メリット5選

馬主にしか得られないメリット

馬主にとって愛馬を持つということはひとつの社会的ステータスにつながることでもあり、同時に「競馬ファンなら一度は味わってみたい多数のメリット」を獲得することでもあります。

馬に名前がつけられる(命名権)

馬主の権利のひとつに、これから自分が見守っていく馬に名前をつけられるという点にあります。「カタカナ2~9文字かつアルファベットに直して18文字以内」であれば、自由な命名権が与えられるのです。

過去に有名になった名前を挙げるならば、ブラッドスポーツといわれる競馬らしく親馬の名前を引き継いだ『ナリタブライアン』や、映画のタイトルから命名した『オレハマッテルゼ』、さらに「モチが粘る!モチが粘る!」とユニークな実況がされた『モチ』などがあります。
著名な人物と同じ名前や、過去に有馬記念や天皇賞などのG1レースで活躍した馬の名前は付けられないなどルールはあるものの、基本的には命名の仕方は自由。真面目な名前からクスッと笑える名前までさまざまな名前がありますが、自分なりに思いを込めて名付けた馬が成長していくのは、馬主にしか味わえない喜びの一つであるといえるでしょう。

愛馬をレースへ出走させられる

愛馬を競走馬として登録することで、全国で開催されるあらゆるレースを走らせることができます。JRAに登録するか地方競馬に登録するかによって参加できるレースも変わり、自分の馬に合ったフィールドの選定から楽しむことが可能です。

愛馬のトレーニングや訓練を長い間見守る必要がある分、実際にレースに勝った時の喜びも相応に大きなものに変わります。
大切な愛馬が競馬場で名前を呼ばれ、レースを怪我なく走り切って、時には勝利の喜びを味わえる。
こうした点もまた、多くの馬主が充実感を覚えるポイントなのです。

賞金を獲得できる

馬主なら賞金が獲得できる

愛馬がレースで規定の順位に入った場合、馬主にはその賞金の8割が分配されます
レースの規模はさまざまとはいえ、特にJRAでは賞金レート世界一のジャパンカップ(1着の本賞金が3億円)をはじめ、日本ダービー(同2億円)、宝塚記念(同1億5000万円)など、1着本賞金が2,900万円を越える重賞レースが年間139種ほど開催されており、賞金を目指す馬主にとっては夢が広がる環境であるといえます。

またレースでは本賞金のほか6~8着馬(重賞なら6~10着馬)に与えられる「特別奨励金」や、すべての出走馬に交付される「特別出走手当」など、必ずしも好成績を収めることができなくても各種手当や報奨金を受け取ることができます。各馬主をサポートするこのような制度もまた、勝つことだけがすべてではない馬主ならではの手応えを支えているのです。

馬主席やトレーニングセンターへ入場できる

馬主登録を行うことで、一般には解放されていない特別な場所に入ることもできるようになります。
例えば「馬主席」は主に一般観覧席より上の階に設けられた馬主専用のスペースで、一般の観覧席にはないドレスコードや、レストランの料理を楽しみながらレースを楽しめるつくりなど、競馬をひとつ上の環境で観戦できる場所です。

また「トレーニングセンター」は、自分の馬を調教師に預託し日々の鍛錬を行う場所。トレーニングを終えて一息ついている愛馬に会いに行ったり、実際の訓練の様子を見学したりと、競馬場では見ることができない愛馬の姿を垣間見ることができます。

表彰式(口取り)に参加できる

愛馬がレースに勝利した際には、観衆の前で馬主として口取り(記念撮影)に参加することができます
愛馬の活躍を喜び合い、誇りをもってファンに紹介する口取りは、馬主にとっても大切で楽しみな時間なのです。さらに特別レースでは、馬主を中心に調教師・騎手まで交えた表彰式も行われるなど、競馬をレースの後まで味わえるような権利も与えられます。


登録する場所によっては更なる優遇も!

ひとりの競馬ファンから馬主になるための最初のステップこそが「馬主登録」です。
馬主登録をする先にはJRA(中央競馬)と地方競馬の2つがあり、それぞれが違った特徴を有しています。自身の志向や経済状況に合わせ、どちらに登録するのかを決めることが大切です。

JRA(中央競馬)の馬主になるメリット

JRAの最大のメリットは、その高額な賞金体系とレベルの高さにあります。「ジャパンカップ」「有馬記念」「日本ダービー」をはじめとしたビッグレースが多数開催されており、平成29年には1頭当たりの年間収入が約723万円である(JRAから馬主への支払い賞金等である約809億円を同年にJRAで出走した馬数11,197頭で割った平均)とのデータがJRA公式サイトにて掲出されました。
このような高額な賞金体系から優秀な馬が登録される傾向にあるのが特徴で、合わせてトレーニングセンターのレベルも上がっていくなど、よりハイレベル且つ大きな収入が見込める環境です。

加えて中央競馬の馬主には、騎手のユニフォームのデザインを決める権利も与えられます
好みの色・模様などをはじめ自分専用の勝負服でレースを走らせることは、地方競馬にはないJRAならではの楽しみの一つです。

地方競馬の馬主になるメリット

JRAに比べて馬主登録のハードルが低いことが特徴です。
JRAの登録条件が「年間所得が2年連続で1700万円以上であり、且つ7500万円以上の資産を所有している」ことであるのに対し、地方競馬の登録条件は「年間所得が500万円以上である」こと。厩舎への預託料も比較的安価で済むことから、JRAに比べて少ない費用で馬主になれるというメリットがあります。

またJRAと比較して出走頭数が少ない分、愛馬がレースに出る機会が多いのも特徴のひとつです。単純に自らの馬を応援する機会が増えるだけでなく、レースのたびに交付される「出走手当」をもらうチャンスも増えるため、その分収入増加につながるのです。

登録自体のハードルの低さや全体のレベル感などから、初めて馬主に登録する競馬ファンにも始めやすい、という特徴が地方競馬にはあるといえるでしょう。


まとめ

馬主として見る競馬には「子どもの運動会を応援するような感覚」とも表現される多くの喜びがあります。愛馬が成長する様子や懸命にレースを走る姿を見守り、時にはその勝利に心から感動するという充実感こそ、特定の馬を愛馬として所有する醍醐味です。
馬券で目の前のレースの勝敗を読むだけでなく、馬主として馬との間に生まれる物語の主役になるという一段上の競馬の楽しみ方を、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。


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うまポ!編集部

「全人類を馬主にする」をミッションに掲げながら、オリジナル取材記事や牧場情報などを定期的に配信しています。

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